大正時代は、日本が近代化を急速に進め、人々の暮らしが大きく変化した時代です。そんな時代の中で、近江牛はどのような道を歩んだのでしょうか?
近江牛、全国区のブランドへ
明治時代に培われたブランド力は、大正時代に入るとさらに拡大し、全国的にその名が知られるようになりました。皇室への献上や、各地の畜産展覧会での受賞など、近江牛の品質の高さが広く認められたのです。
時代の変化と近江牛
大正時代は、国民の生活水準が向上し、牛肉の消費が拡大した時代です。近江牛もその恩恵を受け、生産量は増加しました。しかし、同時に、松阪牛や神戸牛など、他のブランド牛も台頭し、近江牛はそれらとの競争を強いられるようになりました。
近江牛を取り巻く人々の熱意
近江牛の生産者は、この激化する競争の中で、より一層の品質向上を目指しました。畜産技術の進歩により、より効率的な飼育方法が導入され、近江牛の品質はさらに高まりました。
大正時代のエピソード
- 近江肉牛の公開せり市: 大正時代には、近江肉牛の公開せり市が開催されるなど、近江牛は一大イベントとして注目を集めました。
- 堤衆議院議長が、近江牛にレイを授興: 当時の政治家である堤衆議院議長が、近江牛にレイを授与するなど、近江牛への関心の高さが伺えます。